たむたむの「カバンを開けると日本が見える!」
カバンは所詮道具入れ・・・ だからそこには、目的があり意図がある。 そして、その作り手の意図が見えたとき、 カバンは単なる道具入れではなくなるのです・・・
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やー、みんな!
とうとう、12月。今年もあと一ヶ月だね。
そして、2008年3月から始まったこの連載コラムも今日が最終回。
みんな、今まで愛読してくれてありがとうね。

さー、いよいよ【今月のカバン】も最後の一話。
何を書こうか迷ったんだけど、やっぱりこれに決めた。

このコラムでは、これまでいろんなバッグのブランドを紹介してきたけど、
今日は最後に僕が関わっている【TIPZONE】というバッグブランドを紹介するね。
で、今月のカバンは【TIPZONE】で決まり!


【TIPZONE】は、元々は神戸のセンター街にあるバッグのセレクトショップだった。
それも、国内有数のバッグメーカーから商品を品揃えした、高感度セレクトショップ。

けれどもね、みんなも知ってのとおり、2000年代後半から日本ではデフレ化が進み、
どんどんと、高級品が売れなくなってきた。
これまで頑なに高品質な物造りを貫いてきた多くのメーカーも、
その対策として、妥協せざるを得ない部分が多くなってきたんだ。

【TIPZONE】を率いるのは、草山徹平と良輔という草山兄弟。
仕入れを担当していた草山徹平氏は、今まで最高の物作りをしていたメーカーが、
少しずつ変化しているのに、敏感に察知した。
「もう、自分を納得させる物作りをしてくれるバッグメーカーは無くなってしまうんじゃないか・・・」

そんな思いから、2007年ごろから少しずつオリジナル商品を開発していったんだ。

けれども、当初、草山氏はオリジナル商品を自分の店で展開することしか考えていなかった。
それが、全国展開の卸し事業を目指すことになったのは、2008年春のこと。
奇しくもこのコラムの連載がスタートした時。

その日、TIPZONEのオリジナル商品に関わっている職人さんが神戸に集まった。
僕も、その席に呼ばれ、食事を共にした。
それは、これからの【TIPZONE】のオリジナル商品をどうするかという、
ちょっとした決起集会みたいなものだった。

そこで、僕は草山氏にこう言ったんだ。

「徹平君!自分は、神戸の、それもセンター街の、ただの鞄屋の親父で終っていいの?」
 やるんなら、世界に通用するブランドを目指そうよ!」

酔っぱらいの戯れこととは、彼は思はなかった。
この日を境にして、【TIPZONE】は、新しい道へと進み始めたんだ。

「妥協を許さない質へのこだわり、
外観の美しさだけでなく生活の道具として、
合理的で機能的な美しさをコンセプトにオリジナル商品を創り出す。」
彼の、この思いは次々と新しい鞄を生み出していった。

【TIPZONE】の主力製品はイタリアのフェレンッエの工房で作られている。
その為、彼は頻繁にイタリアに渡りその素材選びからデザインまで一貫して行っている。

又、僕の工房では自分が納得するまで鞄のラインを型紙を切って形作る。
それは時には徹夜になることもある。

そして、2008年秋【TIPZONE】は、神戸セレクションに選出される。

翌年の2009年には近畿経済産業省の関西デザイン選に選出され、
とうとう今年の夏、初のIFF(インターナショナルファッションフェア)に出店。

そこで、この冬より、あのポール・スミスが躍進するきっかけとなった、
有名百貨店バーニーズとの取引が始まったんだ。

「世界に通用するブランドを目指す。」
それは、簡単なことでは無い。

でも、彼の、あの物作りへの情熱があれば必ず達成される。

僕は、そう信じているんだ。







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